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比叡山と金峯山
2つのルートがある千日回峰行




多くの僧侶が挑戦する過酷な苦行があります。
それが『千日回峰行』です。
平安時代(9世紀)に相応和尚(そうおうかしょう)が始めた修行(回峰行)です。

千日回峰行が余りにも過酷な修行なのでご紹介したいと思います。



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□□ 『千日回峰行』2つのルート □□


■ 比叡山


滋賀県と京都府北東部にまたがる山々での修行

260箇所での礼拝
途中で行を断念する者は自害
満行か自害かの荒行です。

7年で3万3千キロの修行

1-3年目は年間100日連続
毎日30キロを歩き続けます。

4-5年目は年間200日連続
毎日30キロを歩き続けます。

6年目は年間100日連続
毎日60キロを歩き続けます。

7年目は年間200日連続
前半100日は84キロ歩き続けます。
後半100日は30キロ歩き続けます。


千日回峰行を満行した僧侶は
『北嶺大先達大行満大阿闍梨』と呼ばれます。



■ 金峰山(きんぷせん)

吉野山(奈良県の中央部)から山上ヶ岳(大峰山)の山々での修行

礼拝もあります。
途中で行を断念する者は自害
満行か自害かの荒行です。


9年で4万8千キロの修行

高低差1300m
金峯山寺から大峰山(山上ヶ岳)まで往復48キロ
山上蔵王堂の戸開期間中(5月3日から9月初旬まで)

143日16時間かけての往復です。
一日も休まず続けます。

千日回峰行を満行した者は
『千日回峰行満大阿闍梨』と呼ばれます。



□□ 5つの阿闍梨 □□

■ 大阿闍梨
深い学識や高い徳を備えている
千日回峰行の満行している

■ 教授阿闍梨
弟子に仏教を伝授・指導できる

■ 伝法阿闍梨
密教で一通りの修業をしている

■ 七高山阿闍梨
朝廷から認められ五穀豊穣を祈る儀式で導師を務める

■ 一身阿闍梨
平安時代に皇族や摂政・関白の子息



□□ まとめ □□

長い歴史の中で自害者がいるかは定かではありませんが・・・
やはり過酷な苦行なので途中で亡くなる方はいたようです。

金峰山千日回峰行は戦後になってからの回峰行で
今までに満行された方はお二人です。

山々での過酷な修行を積み神と仏の境地に近づく
すごい方々がいるものだと、大変驚きました。



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