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エッセンシャルワーカー 社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか 

編著 
田中洋子

発売 2023年10月


☆ 編著者プロフィール

筑波大学田中洋子教授による
400ページの論考と現場インタビューを多数収録しています。


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 【目次】

序章 知られていないエッセンシャルワーカーの働き方

第1部 スーパーマーケット、外食チェーンの現場

第1章 日本のスーパー
第2章 ドイツのスーパー
第3章 日本の外食チェーン
第4章 ドイツのマクドナルド


第2部 自治体相談支援、保育園、学校、ごみ収集の今

第1章 自治体相談支援員
第2章 保育士
第3章 教員
第4章 ごみ収集作業員


第3部 病院、介護の現場はどうなっているのか

第1章 日本の看護師
第2章 日本の訪問介護職
第3章 ドイツのケア職


第4部 運送、建設工事、アニメーション制作のリアル

第1章 トラックドライバー
第2章 建設業従業者
第3章 アニメーター


第5部 働き方はなぜ悪化したのか

第1章 「女・子ども」を安く働かせる時代を終わらせる
第2章 公共サービスの専門職を非正規にしない
第3章 市場強者による現場へのしわよせを止める



◆◆◆

新型コロナウイルスの流行をきっかけに
世界的に注目されたワード…

『エッセンシャルワーカー』

社会の基盤を支えるために
欠かすことのできない仕事に従事する人々のことを指します。


◆◆◆



□ 私たちの生活を支える仕事=エッセンシャルワーク

エッセンシャルワーカーの労働環境や待遇がいかに疑問に満ちているのか?

日頃多くの労働者が薄々感じている非正規雇用拡大の現状

現場で働く人にできる限りお金をまわさない仕組みが意識的に作られている現状

現場で働く人を安く使う一方で、管理・頭脳部分を担う正社員だけが守られている現状


スーパー店員・外食・保育・教員・ごみ収集
看護・介護・運送・建設・アニメ制作など…



なぜ?低待遇・不安定になっているのか
現場の声と国際比較(特にドイツ)をまじえて分析


正社員と非正規の処遇差、労働形態の違い
公共サービスの非正規化と予算削減の影響
女性中心のケア労働の過酷さや業界特有の分断

 

□ 不可欠=高待遇にはならない理由

仕事の社会的価値と市場での評価(賃金)は必ずしも一致しない

不可視化(仕事の中身が見えにくい/分業化されている)

感情労働・ケア労働「女性中心化」が低賃金化を助長

雇用形態の分断(正規 vs 非正規/派遣・外注)が処遇を悪化させている

企業(市場)側の「コスト圧縮」と交渉力の差


☆ ごみ収集

自治体直営→外注→下請けへ
委託構造が生まれ…
低賃金・低待遇の層が量産される

自治体直営、契約業者、日雇い者など多層化しており
契約形態次第で処遇が大きく異なる


☆ 外食、小売

同一店舗内でも正社員とパートで賃金が分かれ
労働時間や昇進の機会に差が出る

労働の“不当な安さ”の構造(非正規化、委託(派遣)構造)


☆ ケア(看護・介護・保育)

女性中心で身体的負担が大きいケア労働は
賃金や労働時間の問題だけでなく…
職業的魅力の低下(若年層の参入阻害)にもつながる

社会全体の脆弱性を高めている

長時間労働・夜勤・身体負担に見合わない賃金

キャリア形成の難しさを指摘



□ 改善策・対策

公共サービスの非正規化を防ぐ(自治体レベルでの直営化や適正な委託管理)

業界横断的な賃金表の整備や労働時間の適正化(ドイツの比較事例に学ぶ)

下請け構造や多段委託に対する規制・透明性の確保(責任の所在を明確化)

ケア労働の社会的評価の向上(教育・キャリアパス整備、職業魅力の向上)



□ 本日のショート動画

Red Bull Erzbergrodeo(レッドブル・エルツベルグロデオ)は 世界で最も過酷なオフロードバイクレースと言われています。 舞台はオーストリア エルツベルク(Erzberg)鉱山 岩、砂、泥の天然障害物だらけのレースです。




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